
そう考えたことはありませんか?
そこで今回は、「モロヘイヤがなぜ美容効果があるのか」と、「モロヘイヤのおすすめの食べ方」をまとめました。
目次
記事の信頼性

栄養士の資格を持ち、料理教室の講師や、栄養士として現場で働いてきた経験のある私が、モロヘイヤがなぜ美容効果があるのか、また、モロヘイヤのおすすめの食べ方についてお伝えします。
読者さんへの前置きメッセージ
この記事を読んだあとは、モロヘイヤがなぜ美容効果があるのか、また、モロヘイヤのおすすめの食べ方について、ふだんの買い物にいかせる知識を身につけることができますよ!
それでは、さっそく見ていきましょう。
モロヘイヤの美容効果とおすすめの食べ方【栄養価が高い野菜】
今回お伝えするポイントを3つにまとめました。
- 「王様の野菜」と呼ばれるモロヘイヤ
- モロヘイヤの美容効果とおすすめの食べかた
- モロヘイヤの正しい茹でかた
それぞれ順番に解説していきますね。
「王様の野菜」と呼ばれるモロヘイヤ

モロヘイヤは、エジプトで5000年以上前から食べられてきた野菜で、アラビア語で「王様の野菜」という意味の「ムルキーヤ」が語源であるといわれています。
また、すぐれた美容効果もあったので、クレオパトラも好んでよく食べていたと言われています。
昔、どんな薬も効かない程の重い病気を患ったエジプトの王様が、モロヘイヤの葉っぱを刻んでつくったスープを飲んだところ、病気が治ったという言い伝えから「王様の野菜」と呼ばれるようになりました。
水分の少ない砂漠地帯でも丈夫に育つ、生命力の強い野菜として、エジプトでは古くから食べられてきました。
モロヘイヤの美容効果とおすすめの食べかた

モロヘイヤには、βカロテンをはじめビタミンC、カルシウム、カリウム、鉄などのビタミン類・ミネラル類が豊富に含まれています。
特にカルシウムは野菜の中でも多く、100g中260mgも入っています。
ほかにも、若返りのビタミンといわれているビタミンEやビタミンK、粘りの成分であるムチンやマンナンがたくさん含まれています。
つまり美容にもいいってことですね。

グラフを見ていただいてもわかると思いますが、モロヘイヤは野菜の中でも、栄養価の高さが桁違いなんです。
栄養素の名前がいろいろ出てきましたが、「モロヘイヤは栄養価の高い野菜なんだな」ということを思い出してもらえたらOKです。
では、モロヘイヤ単体でもいいんですが、モロヘイヤと組み合わせることで、さらに効果がアップする食べ方を紹介していきますね。
モロヘイヤ+しめじ→カルシウムの吸収率アップ

なぜしめじなのかというと、ビタミンDが多いからです。
モロヘイヤってカルシウムも多いんですが、そのカルシウムの吸収を助けてくれるのが、ビタミンDなんですね。このビタミンDがしめじには多いからです。
カルシウムが、骨を作るというのは、みなさんご存知、有名な話かと思いますが、もともとカルシウムって、吸収率が低いんですよね。
カルシウムをがんばっていっぱい食べたとしても、それが全部、からだに吸収されるわけではない。
そのカルシウムの吸収をよくしてくれるのが、ビタミンDなんですね。
モロヘイヤのもつカルシウムの吸収を助けるのがビタミンDですが、じゃあどんな食べ物に含まれているのかっていうと、キノコ類や魚介類、特にしらす干しに多く含まれます。
なので、しめじやじゃこをモロヘイヤのおひたしに加えて食べれば、カルシウムの吸収率、アップしますよね。
大人なら、骨粗鬆症予防にもなります。
ちなみに、骨に関わるので、背が高くなりたいお子さんがいたら、牛乳ばっかりではなくて、モロヘイヤも、ぜひすすめてみてください。
いつもは野菜をあまり食べないお子さんも、もしかしたら食べてくれるかもしれません。
あとここに、鰹節を入れてもいいですね。鰹節も、ビタミンDが多いので。
モロヘイヤ+納豆

ねばねば同士の組み合わせです。
モロヘイヤなどのねばねばした野菜は、夏バテ予防になります。
夏バテは具体的にどういう症状かというと、主に食欲がない・だるい・疲れやすい、ですよね。
これって、胃が弱ってしまっている状態からくるものですよね。
じゃあ、その胃腸を守ってあげればいいということです。
ここで、モロヘイヤや納豆のムチンが活躍します。
ねばねば食材に入っているムチンは、夏バテで弱っている胃の粘膜を守ってくれるんですよ。
そもそも、ムチンはちょっと難しい話になるんですけど、糖類とたんぱく質の複合体からできているネバネバした物質で、私たちの胃液や唾液にも含まれている成分です。
からだのいろいろな場所の粘膜(臓器とか口の中とか。常に潤っている場所です)の潤いを保ち、粘膜が傷つくことを防いでいます。
ムチンが含まれる食材は、モロヘイヤや納豆のほかにも、ヤマイモやオクラなど、粘りのある食材に多く含まれています。
それから、ムチンは、たんぱく質分解酵素もあるので、たんぱく質(主に、肉や魚など)の消化を助けるはたらきがあります。
たんぱく質分解酵素があると、食べたたんぱく質(肉や魚など)をしっかり分解して、消化して、細かい形にして、体の中にしっかり材料を取り入れていけるということになります。
たんぱく質がしっかり摂れるということは、体を作る材料(筋肉)とか、ホルモン(体に命令を与えて、見えないところで体をいい状態に保っている)これが、しっかり作られるということ。
だから、疲労回復や夏バテ予防になる、というふうに言われています。
胃腸が弱りがちな暑い夏には、体力アップのために、ぜひ、ねばねば食材を意識してとってみてくださいね。
モロヘイヤの正しい茹でかた

では、最後にモロヘイヤの正しいゆで方を、ここでしっかり学んでおきましょう。
モロヘイヤは、鮮度が落ちると固くなるので、買ってきたらできるだけ早く調理することが大切です。
材料
- モロヘイヤ 1~2束
- 塩 ティースプーン1杯ほど
- 水 1ℓくらい
注意が必要なのが「茎」です。
モロヘイヤの種子や枝には、毒性の強い成分が含まれています。食べると危険なので、家庭菜園でモロヘイヤを作っている場合は、注意が必要です。
家庭菜園で育てたモロヘイヤの茎は、毒があるので、食べるのはやめておいたほうがよさそうです。
ちなみに、売っているものは、茎に毒はないので大丈夫です。ただ、下半分くらいは硬いので、私は普段切り落としてしまっています。
モロヘイヤの茹でかた
まず、葉っぱと茎に分けます。
先ほども言いましたが、茎は、上半分くらいを残して、下の部分は硬いので切り落としてしまいましょう。
塩を入れたお湯を沸かします。茹でる時間は全体で1分。
沸騰したら、茎を最初に入れて40秒くらいしてから、葉の部分を入れ、20秒くらい茹でます。
その後ざるに入れて水にとって冷まします。
モロヘイヤはゆでてそのまま食べてもじゅうぶんに味が濃い野菜なので、鰹節と醤油をかけたり、おひたしにしたりと、ほかの青菜と同じような調理法でOKです。
注意点としては、ゆでた後に必ずしっかりと両手で水気をぎゅっとしぼること。そうすると料理が水っぽくなりません。
ぜひ、モロヘイヤを食べるときは意識してみてくださいね。
↓この本、モロヘイヤ以外にも野菜のことが詳しく書かれていて、明日からの料理に使えそうな知識がまとまっています。とてもおもしろい本で、私も一冊持っています。

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