『最高の入浴法』を読んだので、備忘録がてら感想をまとめておきます。
入浴には7つの健康作用がある
入浴には7つの健康作用があるみたいです。
その7つとはこれです。
- 温熱作用 体を温めて、血流アップ
- 静水圧作用 しめつけて「むくみ」を解消
- 浮力作用 筋肉や関節をゆるめて緊張をとる
- 清浄作用 体の汚れを洗い流す
- 蒸気・香り作用 免疫力を高め、自律神経を整える
- 粘性・抵抗性作用 手軽な運動療法効果
- 開放・密室作用 日常から解放されるリラックス効果
1.温熱作用 体を温めて、血流アップ
入浴の健康効果の代表がこれ。
体が温まると欠陥が広がり、心臓の動きも強くなる。すると、たくさんの血液が身体中をめぐるようになる。
血液には、酸素や栄養分、ホルモン、免疫物質など、体にとって「大事なもの」を運び、さらに二酸化炭素や疲労物質、老化物質などの「いらないもの」を回収するはたらきがある。
温熱効果で血流が増えることで、体のすみずみの細胞まで血液が行き渡って新陳代謝が活発になる。
シャワーだけだと温度の上がり方が弱いので、温熱効果としてはお風呂より効率が悪く、血流改善の効果も弱くなってしまう。
温めることで神経痛の過敏性を抑える効果もあるので、肩こりなどもお風呂に入ることでほぐせる。
2.静水圧作用 しめつけて「むくみ」を解消
お湯の水圧で全身がマッサージされたような状態になり、血流や生理に影響を与える。
水圧でしめつけることで血液の流れがよくなる。
長時間立ち仕事なら、足に血液が溜まりやすくなる→むくみにつながる。
お風呂に入れば、水圧のしめつけ効果で溜まっている血液の流れを心臓に戻せる。
3.浮力作用 筋肉や関節をゆるめて緊張をとる
水中では体重が10分の1に。
水中にいるあいだは、重力から解放され関節や筋肉への緊張がゆるむことでリラックス状態を作れる。
4.清浄作用 体の汚れを洗い流す
お湯に浸かることで毛穴が開くので、シャワーだけのときにくわべて全身の汚れを落とすことができる。
5.蒸気・香り作用 免疫力を高め、自律神経を整える
鼻やのどの粘膜は、乾燥すると免疫力の低下を招きやすいため、蒸気で湿り気を与えることが大切。
ヨーロッパなどの温泉療養所では、利用者に温泉の湯気を吸ってもらうことを治療にしているところも。
浴室内で「長い深呼吸」をすることで、乾燥を防ぐことができる。アロマオイルをたらしてもOK!自律神経の調整にも役立つ。
6.粘性・抵抗性作用 手軽な運動療法効果
水中で体を動かすことは、陸上の約3〜4倍の負荷がかかりる。
この作用を利用すると、ゆっくりとした運動やストレッチなどによって筋肉に刺激を与えることができる。
7.開放・密室作用 日常から解放されるリラックス効果
一人でお風呂に浸かる時間は、心と体が解放される究極のリラックス空間。
お風呂に入ることは、間接的にダイエット効果もある
胃や腸が食べ物を消化するためには血液が必要だが、この血液が分散してしまうと、消化がスムーズにいかないことがある。
この作用を逆手にとってダイエットに利用。
お風呂に浸かると、体が温まり、皮膚表面に血液が分散。すると胃や腸のはたらきが抑えられて、食欲も抑えられる。
おすすめの入浴剤は?
入浴剤でリラックス効果がアップするので入れた方がいい。
血流アップ&疲労物質除去効果がある「硫酸ナトリウム」を含む入浴剤がおすすめ。
血管を広げて血流をよくする、泡が出る「炭酸系」入浴剤もおすすめ。
睡眠の質がよくなる「深く眠れる入浴法」
1.寝る1〜2時間前にお風呂に入る
お風呂に入ると、いったん体温が上がる。その後、約1時間半くらいで急速に体温が下がっていく。このタイミングでベッドに入ると、質の良い睡眠がとれる。
2.夕食から就寝までは2時間あける
眠るときに食べものが消化管に残っていると、質の良い睡眠がとれない。
夕食後に休憩1時間→お風呂に30分(湯船10〜15分)→歯磨きや着替えなど就寝準備30分〜1時間
こんな感じのスケジュールが理想。
半身浴より全身浴がおすすめ
血流がよくなる全身浴で、栄養素が血管のすみずみまで届いて美肌につながる。
美肌の3条件「きめ細かさ」「色」「うるおい」のうち、きめ細かさは「角質層のターンオーバーの状態」。
ターンオーバーが上手く行っていないと、ざらざら・でこぼこ肌になる。
お風呂の温熱効果&清浄効果で血流アップすれば、皮膚に十分な栄養素や酸素が届き、新しい細胞がどんどん作られて新陳代謝が活発に。ターンオーバーがすすむ。
お風呂の美肌効果というと、皮膚表面に対する、お風呂の体の外からの作用をいうことがあるが、本当のお風呂の美肌効果は、「血流改善によって、体の内側からきれいになる」こと。
読み終わって、入浴の効果の全体像がざっくりとつかめたし、サクッと読みやすくいい本でした。
健康に興味のある方は、ぜひどうぞ。