こんなふうに、調味料を入れる順番で迷ったことはありませんか?
そこで今回は、この2つのポイントを解説します。
- 調味料の「さしすせそ」が何なのか
- 酒とみりんはどのタイミングで入れるのか
料理を作るとき、調味料は「さしすせそ」の順で入れる
料理を作るとき、調味料を入れる順番は、「さしすせそ」の順で入れます。
- さ・・・砂糖
- し・・・塩
- す・・・酢
- せ・・・醤油(昔は醤油のことを「せうゆ」と表記していました)
- そ・・・味噌(味噌の「そ」)
この順に入れます。
調味料を「さしすせそ」の順番で入れる理由
まず、最初に入れる砂糖。
砂糖は、分子が大きいので、素材に味がゆっくりと染み込みます。
ちなみに塩は、砂糖よりも分子が小さいので、素早く食材に味が入ります。
塩を先に入れてしまうと、後からいくら砂糖を入れても、甘みが素材の中に入っていきません。
「バスケットボール」が砂糖の分子
「卓球のボール」が塩の分子
と思い浮かべると、わかりやすいかと思います。
四角い箱があったとして、
卓球のボール(塩)を先に口いっぱいまで入れてしまったら、
後からバスケットボール(砂糖)は入ることができませんね。
逆に、バスケットボール(砂糖)を先に箱いっぱいに入れたとしても、
卓球のボール(塩)が入る隙間はたくさんあります。
だから、砂糖を先に入れるんですね。
酒とみりんを入れるタイミングはいつ?
酒を入れるタイミングはいつ?
酒は、アルコールを飛ばさなければならないため、砂糖を入れる前に加えます。
アルコールを飛ばさないと、仕上がった料理がお酒臭くなってしまいます。
私は普段この料理酒を使っています。
みりんを入れるタイミングはいつ?
「本みりん」は、酒と同じく、アルコールを含みます。そのため、アルコールを飛ばす必要があります。
入れるタイミングは、酒と同時で、砂糖を入れる前です。
一方、「みりん風調味料」の場合は、アルコールが含まれていないため、風味づけとして、味噌や醤油と同じくらいのタイミング、つまりいちばん最後に入れます。
個人的には、みりん風調味料よりもうまみと風味がある「本みりん」がおすすめです。
いつもの料理がプロ級に。段違いに美味しくなりますよ。
砂糖や酒が、素材をやわらかくするのに対して、塩は、素材を引きしめるはたらきがあります。
そのため、砂糖よりも後から加えます。
また、塩は、食材から水分を奪うはたらきがあります。
水分が抜けることで、味が染み込みやすくなるため、「さしすせそ」の「し」(2番目)。早い段階で入れます。
もちろん、先ほど書いたように、砂糖の分子よりも塩の分子の方が小さいので、砂糖よりも後に入れます。
酢、味噌、醤油は、香りが命です。
ちなみに酢は、塩以上に、食材に味が染みこむのを邪魔するので、砂糖や塩の後に加えましょう。
ちなみに、私はいつも米酢を使っています。
最近は、村山造酢の「千鳥酢」を愛用中です。
酢、味噌、醤油は、早い段階で入れて長時間煮こんでしまうと、風味や香りがとんでしまいます。
そのため、砂糖や塩の後に入れましょう。
醤油と味噌は、味付けというよりは、風味づけと考えた方がいいです。
発酵食品なので、長時間火を通しすぎてしまうと、味が変わってしまいます。
おすすめの基本の調味料はこれ
一人暮らしで、最低限そろえたいのは、塩・醤油・砂糖・味噌・酢・みりん・酒・油です。
たくさんありますが、これらを一度買いそろえれば、おおよそ基本的な料理は作れます。
下の記事では、それぞれの調味料の選び方を解説していますので、興味のある方はチェックしてみてくださいね!
>>健康に良い、醤油の選び方の3つのポイント【栄養士が解説!】
>>健康に良いみりんの選び方【本みりんならOKとは限らない】
>>健康で安全な、味噌の選び方【栄養士がわかりやすく解説!】
>>安全で健康な、お酢の選び方の3つのポイント【栄養士が解説!】
栄養学や食・料理の勉強におすすめの本を紹介
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