- 「ぬか床は冷蔵庫に入れっぱなしにしてもよい?」
- 「ぬか床を冷蔵庫に入れっぱなしにすると腐る?」
- 「ぬか床の正しい保存方法は?」
ぬか床の管理をラクにするために冷蔵庫に入れっぱなしにしたいけど、そんなことをしたら腐るのでは?と疑問に思ったことはありませんか?
そこで今回は、ぬか床を冷蔵庫に入れっぱなしにしたら腐らないかや、保存方法の注意点をご紹介します。
ぬか床を冷蔵庫に入れっぱなしにすると、管理がラクになり、手軽にぬか漬けを作れます。腐りにくいぬか床の作り方もご紹介しますので、ぜひ最後まで読んでみてください。
- ぬか床を冷蔵庫に入れっぱなしにすると、管理がラクになる
- ぬか床を冷蔵庫保存する場合は、定期的に常温に戻す
- 清潔な容器を使用するとぬか床が腐りにくい
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記事監修
栄養士 赤石美波
小学校教諭第一種免許状・中学校教諭第一種免許状・栄養士免許取得。栄養士の学校を首席で卒業後、保育園栄養士として勤務。食育活動や料理教室講師・セミナー講演・料理イベント開催など料理・食関連の仕事に従事。
赤石美波のプロフィール詳細
記事監修:栄養士 赤石美波
小学校教諭第一種免許状・中学校教諭第一種免許状・栄養士免許取得。栄養士の学校を首席で卒業後、保育園栄養士として勤務。食育活動や料理教室講師・セミナー講演・料理イベント開催など料理・食関連の仕事に従事。
ぬか床の保存方法は冷蔵庫に入れっぱなしと常温の2通り
ぬか床の保存方法
- 冷蔵庫に入れっぱなしで保存する
- 常温で保存する
ぬか床の保存方法には、冷蔵庫に入れっぱなしと常温の2通りがあります。ぬか床に含まれる乳酸菌が活発にはたらく温度は、20~25℃です。
参考:【ぬか床の休ませ方】冷蔵庫と冷凍庫を使えば手入れいらず|ニチレイフーズ
冷蔵庫の庫内温度は、10℃以下の場合が多く、乳酸菌の活動性は低下する恐れがあります。乳酸菌の活動性が低下すると、ぬか床が腐る原因にもなるため注意が必要です。
常温保存は、ぬか漬けが早く完成するメリットがありますが、一方で管理の手間がかかるデメリットもあります。
ぬか床の保存方法は、季節や使用する容器の大きさなどで検討しましょう。
ぬか床を冷蔵庫に入れっぱなしにするメリットとデメリット
ぬか床を冷蔵庫に入れっぱなしにすると、管理がラクというメリットがあります。一方で、ぬか床を冷蔵庫に入れっぱなしにした際のデメリットには、腐る可能性が高いことがあります。
ぬか床を冷蔵庫に入れっぱなしにするメリット3つ
ぬか床を冷蔵庫に入れっぱなしにするメリットは、以下の3つです。
- ぬか床が腐りにくい
- かき混ぜる回数を減らせる
- 冷えたぬか漬けを食べられる
ぬか床には菌が多く含まれており、高温で放置するとカビが発生する可能性があります。カビの発生リスクを抑えるには、ぬか床を冷蔵庫に入れっぱなしにし、温度管理することが大切です。
ぬか床を冷蔵庫に入れっぱなしにすると、乳酸菌の活動性が低下するため、かき混ぜる回数を減らせます。
ぬか床には、乳酸菌のほかに、産膜酵母菌と酪酸菌が含まれています。産膜酵母菌は酸素を好むため、ぬか床の表面に繁殖します。
酸素を嫌う酪酸菌はぬか床の底面、乳酸菌は中間層に繁殖するのが特徴です。ぬか床をかき混ぜないで放置すると、使用する場所により菌の発酵の度合いに差が生じます。
参考:【ぬか床の休ませ方】冷蔵庫と冷凍庫を使えば手入れいらず|ニチレイフーズ
ぬか床を冷蔵庫に入れっぱなしにして保存すると、かき混ぜる手間が省け、ラクに管理できます。漬けた野菜が冷えるまで待つ必要もないため、気軽にぬか漬けを楽しめるでしょう。
ぬか床を冷蔵庫に入れっぱなしにするデメリット2つ
ぬか床を冷蔵庫に入れっぱなしにすると、以下2つのデメリットがあります。
- ぬか漬けが完成するまでに時間がかかる
- 乳酸菌の活動が低下し腐る可能性がある
ぬか床を冷蔵庫に入れっぱなしにすると、乳酸菌の活動性が低下します。乳酸菌の活動性が低下することは、発酵スピードの遅れや腐敗リスク増加につながるため、注意が必要です。
雑菌に対する抗菌作用をもつ乳酸菌が機能しなければ、ぬか床が腐る可能性が高まります。
ぬか床が腐るのを防ぐためには、1週間に1度は冷蔵庫から出して常温に戻し、しっかりとかき混ぜることが大切です。
参考:発酵食品と乳酸菌 -発酵過程における役割と機能-|食品分析開発センターSUNATEC
ぬか床を冷蔵庫に入れっぱなしにする際の注意点2つ
ぬか床を冷蔵庫に入れっぱなしにする際の注意点は、以下2つです。
- ぬか床を熟成させてから冷蔵庫へ保存する
- 定期的に常温に戻す
ぬか床を冷蔵庫に入れっぱなしにすると、常温保存より管理がラクになりますが、注意点を守らなければ腐る可能性があります。
ぬか床を熟成させてから冷蔵庫へ保存する
ぬか床を冷蔵庫に入れっぱなしにする際は、熟成させてから保存することが大切です。熟成していないぬか床は乳酸菌が十分に発酵していないため、すぐに腐る可能性があります。
ぬか床を作ったらまずは常温保存し、熟成させましょう。ぬか床の熟成期間は1~3週間で、季節や温度によって異なります。
乳酸菌が活発にはたらく温度は20~25℃であるため、温暖な時期にぬか床作りをするのがおすすめです。
乳酸菌が発酵しすぎるとぬか床は酸っぱいにおいになるため、香りの変化に注意しましょう。
定期的に常温に戻す
ぬか床を冷蔵庫に入れっぱなしにする際は、定期的に常温に戻すことが必要です。ぬか床を定期的に常温に戻す理由は、冷蔵庫内は温度が低く、乳酸菌の活動性が低下するためです。
参考:【ぬか床の休ませ方】冷蔵庫と冷凍庫を使えば手入れいらず|ニチレイフーズ
ぬか床は常温に戻すと同時に、かき混ぜることが大切です。ぬか床のなかの菌が均一になるように、底面からうえにもってくるように、かき混ぜましょう。
冷蔵庫に入れっぱなしにしても腐りにくいぬか床の作り方
冷蔵庫に入れっぱなしにしても腐りにくいぬか床を作る際は、以下3つのポイントを押さえることが重要です。
- 清潔な容器を使用する
- ぬか床は空気を抜いて表面を平らにする
- 容器の蓋や側面のぬかを拭き取る
ぬか床を冷蔵庫に入れっぱなしにすると、乳酸菌の活動が低下し、常温保存の場合より腐りやすくなります。腐る原因を取り除き、冷蔵庫に入れっぱなしにしても腐らないぬか床を作りましょう。
清潔な容器を使用する
冷蔵庫に入れっぱなしにしても腐りにくいぬか床を作るときは、清潔な容器を使用することが大切です。ぬか床を作る容器が汚れていると、カビの発生リスクが高まります。
- 簡単に汚れを拭き取れる
- 腐敗しにくい
- かき混ぜやすい
容器の内側に水分や余分なぬかが付着している場合は、キッチンペーパーで拭き取りましょう。ぬか床は、酸に強いホーローや陶器などが向いています。
口の広い容器でぬか床を作れば、かき混ぜる際に汚れる心配がありません。管理しやすい清潔な容器を準備し、腐りにくいぬか床を作りましょう。
ぬか床は空気を抜いて表面を平らにする
ぬか床を冷蔵庫に入れっぱなしにする際は、空気を抜いて表面を平らにすることが大切です。ぬか床の表面を平らにする理由は、空気を好まない発酵菌がいるためです。
空気がぬか床のなかに含まれていると、酸素を好まない菌の活動性が低下し、発酵スピードが遅くなります。
ぬか床のなかに空気が含まれていると、余分な水分も溜まりやすいため注意しましょう。
容器の蓋や側面のぬかを拭き取る
容器の蓋や側面のぬかを拭き取ると、ぬか床を冷蔵庫に入れっぱなしにしても腐りにくくなります。容器に付着した余分なぬかは、カビや腐敗の原因です。
汚れやぬかのカスは、キッチンペーパーでしっかりと拭き取ってください。
ぬか床が腐るか心配なときは冷蔵庫へ入れっぱなしがおすすめ
今回は、ぬか床を冷蔵庫に入れっぱなしにするメリットや注意点をご紹介しました。内容を振り返りましょう。
- ぬか床を冷蔵庫に入れっぱなしにすると、管理がラクになる
- ぬか床を冷蔵庫保存する場合は、定期的に常温に戻す
- 清潔な容器を使用するとぬか床が腐りにくい
ぬか床は常温保存も可能ですが、ラクに管理するなら、冷蔵庫に入れっぱなしがおすすめです。
「ぬか床の管理が大変」「夏場は腐る」などの悩みを抱えている方は、ぜひ今回の記事を参考にしてみてください。